空が青いというだけで
昨日、数カ月ぶりに北のコテージに行った。
この半年、仕事でトロント市内に出かけることが多くビルばかり見ていたが、都会を離れて水と緑の北の地に車を走らせるにつれ、気持ちがほっとしてくことが今回ありありとわかった。
今回の目的は、遅れてしまったオーガニック野菜の苗の植え付け。たった1日の滞在でしかないが、暑くも寒くもない日にあたり、屋外作業するのにバッチリ。
気温だけでなく、空の青さの美しいこと!カナダでは空の広さ・美しさにたびたび驚かされるが、昨日の濃い青空は、久々に自然の中にやってきた私にとって心に染み入るほど。
さて、菜園に着いたからといってすぐに植えられるわけではない。まずはうっそうと茂った雑草を取り、土を耕さねばならない。
草刈りや鍬使いは腰痛もちには難儀。エンジン付きのミニ農耕機が欲しいなと思いつつ、あえて手作業をするのは理由が。それは、雑草の合間に、越冬して生きながらえたハーブや野菜が自然に育っていることがあるから!
まずはミント強し!すでに繁殖モード。
トマトもいくつか苗が育っていた。苗木を買わなきゃ、と思っていただけに得した気分。
去年プランターに植えたイチゴは、勝手に根(ランナー)を伸ばし、プランターの外の地べたにすでに我が物顔で葉を広げていた。
うっかり雑草と一緒に引き抜きかけた春菊。去年別な場所に植えたのに、こんなところにひょっこり育っているとは!
紫蘇はすぐ広がっちゃうからあえてプランターで育てて菜園から離していたが、、、そのプランターの中でびっしりと芽を出していた!これは予想以上の激しさ!間引きしないと、、、。
しかし自然の営みや土の役割にはつくづく感心しちゃう。冬の前に、土には有機肥料と落葉をたっぷり混ぜておいたのだが、バクテリアやミミズがGood Jobをしてくれて、去年やおととしに比べたら土が柔らかく耕しやすかった。
とはいえ、普段持たない鍬をふるのは重労働。すぐに腰と背中が痛くなったが、なんせ1日しかないからむりやり作業を進め、何とか予定していた苗木の定植、すべて完了!
そして、終わってすぐ、駆け込むように向かったのは近所の小さなホテルのプール。目的はプールでなく、そこに併設してあるジャグジーとサウナ!
まるで湯治場の温泉につかるように、長い時間ジャグジーに浸かってガチガチの筋肉を緩めた。ちょうど近くに住むという韓国人(夫)とカナダ人(妻)のご夫婦と一緒になって、初対面だけどしばらく近所話したから退屈もしなかった。
身体をほぐすためにゆっくりと何往復か泳ぎ、サウナに入って、その帰りに湖畔で夕陽を眺めた。そして思った、「ガッと働いてガッとリラックスするっていいな。」
今までは、ガッと働いてさらにガッと働いての連続だったから、昨日は身体的に重労働したわりにはご褒美みたいな日だった。
そう思えたのは、夕陽の逆側の空がまだ綺麗な青を残していて、その空を見上げることのできる余裕を1日の最後に実感したからかもしれない。
空が青いというだけで、なんだかとても素晴らしい日に思えたのだ。
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