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2023年の終わりに

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少し前にニューヨークにさくっと行ってきた。 前回行ったのは5年前くらい?COVIDの間は行けなかったのは当然だが、「いつでもすぐに行ける距離」だと、つい延ばし延ばしにしちゃう。 この時期限定のロックフェラーセンターのツリー でも、秋の初め頃、かつての人気番組『Sex and The City』の続編『And Just Like That』を見ていて、無性に行きたくなったのだ。 SATC といえばセントラルパーク 到着直後は、地下鉄の乗り換えとか、以前の記憶を辿る「チューニング」で脳が少しバグったけど、移動を重ねるにつれ感覚が戻ってきた。 パンデミックの間に店や観光施設の入れ替わりはあったにせよ、街の雰囲気は変わっていなかった。 Macy'sのデコレーションもこの時期ならでは 知っている人とはあえて誰とも会わなかった。ほんの数日の滞在だし、今回は思い出の場所をメインに、ただただ歩きたかったから。 以前この荘厳な St. John the Divine近くに 住んでいた 時々宿題をした市立図書館 馴染みのストリートや駅。気持ちが「しっくり」きた。今は住んでいない場所だけど、時間や空間の差を感じなかった。単に自宅からちょこっと買い物に出かけてきた感覚。 トロントや今住んでいる町の方がまだ馴染みがない。ニューヨークにいた頃のように、頻繁に社会活動をしたり、出歩いていないからだろう。いまだにニューヨークの方がスイスイ動ける慣れた街なのだ。 かつての職場の近く、証券取引所 今回、ひとつ自分への贅沢はブロードウェイショウ。住んでいた頃は学生で余裕がなかったことはもちろん、正直あまり興味がなかった。 しかし、映画で『ハミルトン』を見てから、おお、これは舞台を観たい!と思い続けていて今回鑑賞。期待を裏切らない、感動のショウであった。 古く豪華なリチャード・ロジャース劇場 いくつかの美術館も回ったが、ニューヨークではとにかくいろんなタイプのエンタメやアーティストの才能を垣間見て刺激を受ける。こうやってユニークな創作物で多くの人を感動させるなんて! 自分が持たなかった世界だからこそ、憧れとやきもちのような気持ちが交差する。 自分の人生への悔いはないが、子どもの頃からアートな環境にいたら、あるいはもっと自分の感情や感覚に素直に従がえる文化にあったら、どうなっていたかな、なんて想像し

秋の森、秋の雲

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8月の終わりから徐々に始まった紅葉が、ピークを過ぎようとしている。  木によって色づくタイミングが違うから、早い木はもうすっかり落葉して枝だけに。 天気が良ければ冷気も気持ちいい。とにかく森を歩きたくなる季節だ。 しかし、紅葉のピークと晴天と週末のすべてが重なることはなかなか難しい。だから3つのうち2つでも重なれば GO !  今月は曇っていたけど、2度ほど自然保護区を歩いた。森の中は針葉樹も多いから街路樹のようにそれほど赤や黄色は見れないが、それだけに紅葉した木は際立って美しく見える。  朽ちた切り株にしっとりみっちり生えた深緑の苔。そこへ乾いたカラフルな葉が落ちているシーンはいつでも心に染み入る。  雨のあとはたくさんの種類のキノコも簡単に見つけられて楽しい。ニューヨーク時代は(食用)キノコ狩りによく行ったけど、今は撮影・鑑賞のみ。  美しいけど、鮮やかな色はおおうにして毒キノコ、、、 霊芝っぽいけどそうかな? 雨のあと、生えたばかりのベイビーきのこ。 これはおそらくサプリや健康食品で人気のターキーテール?(カワラ茸 ) ところで、曇っていたらいたで、ダイナミックな秋の雲を楽しむことができる。カナダは大都市以外はとにかく空が広いから、ものすごい迫力ある雲を空一面に見ることができる。  青空に浮かぶ真っ白な夏の雲もいいが、おどろおどろしい、凄みのある秋の灰色の雲もいい。  カナダは感謝祭も終わり、次のハロウィンが終わると、冬モードに入る。ハロウィンの頃に初雪が降ることも珍しくない。 パンプキン畑!(デコレーション用のでかいやつ) 冬時間への切り替えももうすぐだ。 あと、1,2回は秋の空と秋の森を楽しみたい。

世界はどこへ行く

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8 月の初めからすでに商店ではハロウィングッズや秋のデコレーションを売り始めていたが、ついに実際の季節が追いつき、今や街は紅葉で彩られ、民家の玄関先にはパンプキンが置かれている。 カフェならパンプキンスパイス・ラテやパンプキンマフィンが前面に。スーパーもそう。何かとパンプキン味の食品が並ぶ。 夏から秋への変化は1年の中でも特に早い気がする。常に2か月先を行くコストコや1ドルショップは、今はもうクリスマス商品を並べている。それらを見ると一気に「年末」を感じる。 それにしても、今年は、世界のあちこちからくる自然災害のニュースを多く聞いた。気候変動が加速しているのか、年々ひどくなっている気がする。 私が勤務する会社はフランチャイズ・ビジネスなので、日々北米あちこち(時には中東)のセンターとやりとりする。 北米で勤務し始めた10数年前から、業務上時差をやりくりするのは慣れているが、最近はあまりに多い自然災害のニュースも頭に入れておく必要が出てきた。 例えば、カナダ東南、アメリカメイン州の東側にあるノヴァ・スコシア州のとあるセンター。 春から夏にかけて山火事が迫り、一時避難を余儀なくされた。その1か月半後、今度は悪天候による洪水。 テキサスの熱波、フロリダの台風など、現地センターのオーナーと話す際、まず安否を気遣う機会が何度かあった。 そうそう、インディアナ州にいる知人もこれまで来たことのない竜巻で家が半壊。私のいるエリアも、見たことのない大きさ・量の雹に見舞われたっけ。 自然災害だけでなく、世情も不穏になってきている気がしてならない。アメリカは政治的に分断され、銃による事件や差別は悪化、ドラッグ問題や暴動もひどい。 SNSが発達して、以前からある問題がさらに目に見えるようになったから「悪いニュースが増えた」と感じるのかもしれないが。 平和だったカナダも、最近はアンチ・トルドー首相の風潮があり、トロント付近では犯罪も増加、経済も高インフレで人々は不満気味。移民受け入れで人口が増加しているが、住宅や医師や先生の数が追いついていない。 。。。なんだか希望あるニュースが少ない気がする。。。 せめて自分がワクワクすることをしよう。なんだろう?今なら森のウォーキングかな!

風に吹かれて 2023

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五感 ー 視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚。三週間ほど前、そよ風がさらっと私の顔や腕に触れたとき、懐かしさとともに秋の訪れを認知した。そして思った。「この感覚はどこからくるのだろう?五つの感覚のうちのどれから?」  冷静になれば、それは肌で感じたから「触覚」だと思えるのだが、実はそれを思いつくまでしばらくかかった。  なぜなら「冷たい」とか「秋特有の匂い」などという反射的、本能的な認識より先に、「懐かしい!」「あれ、これ知ってる。なんだっけ?」と、昔の記憶を辿るような脳の動きを先に感じたから。 音楽や匂いが記憶と結びついているのは、体験的に知っている。今回は肌で感じた風が記憶を探りにいったのだろうが、他の四つの感覚からの認識とちょっと違っていて一瞬混乱した。  結局、具体的な記憶にたどり着いたわけでもない。一年ぶりの秋の空気を懐かしいと思っただけなのかもしれない。 風による記憶 ー 私には印象的な風による記憶がひとつある。以前ブログで書いたような気がするが、それはニューヨークの五月の風。  私はセントラルパークで寝転んで英語クラスの宿題をやっていた。その合間に、その日の午前中のクラスでのちょっとした出来事を思い出していた。 出来事という程でもない他愛のない事なのだが、隣にいたメキシカンのクラスメイトが、なんの脈絡もなくふと私の髪を触ったのだ。肩の上の髪をそっと一瞬。  セクシュアルな意図は全くなく、ふざけていたわけでもなく、彼自身も意図してないことが起こったような感じで、一瞬髪に触れて、我にかえって(?)ニコッと笑って勉強に戻った。 言っておくが 15 歳くらい年下の、私からみたらまだ子どものような、陽気ですごく性格のいいクラスメイトだ。 「あれはなんだったんだろう?」   午後、芝生に寝転がりながら謎を解くように思い出していた。 そのとき五月の爽やかな風が吹いていた。そしてその風は、新しく生えそろった芝生とまぶしい青空とそのクラスメイトの記憶に結びついている。  彼、今頃どこで何しているかな。まさかあの一瞬の出来事が、風とともに記憶されたなんて、知る由もないだろう。

古く美しいケベックシティへ

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コロナ以降初の、旅行らしい旅行をこの夏敢行!先日オタワ・モントリオール・ケベックへ行ってきた。各都市1,2日ずつの駆け足の旅だったけど、古いヨーロッパ調の建物や街を楽しんできた。 可愛い街並み 城のようなホテル、シャトー・フロンテナック。 3都市のうち、初めて行ったのがケベックシティ。ケベック州の州都でカナダの歴史が始まった場所のひとつだ。城塞都市の旧市街全体がユネスコ世界遺産に登録されているだけあって、ここが本当に綺麗で印象に残った。 城塞に沿って歩くのが楽し。 夜もいい雰囲気(右のビルは壁画) シャトーのライトアップ。幻想的。 魅力的な街の要素って、ある程度の緑はもちろん、坂道・路地・水(川、海、湖、運河等)があることだと思う。ケベックシティはそれらすべて揃っていて、かつ時間の経過も加わり、ぜひ再訪したい街となった。 いたるところに坂道が。 看板・サインがいちいち可愛い 城塞の丘の上からセントローレンス川を臨む 散歩中、なんと虹が出現! ケベック発祥のプーティーンや、フランス文化圏ならではの美味しいバゲットやクロワッサンももちろん食した。これも再訪したい理由のひとつ! プーティーン(フレンチフライ+グレイビー+チーズ)はマストハブ! 古く個性的なカフェも街の魅力 フランス語なまりの英語は時々聞きづらいけど、旅行で行く分には困らない。 ものすごく寒いけど、冬のケベックシティ、特にクリスマスシーズンの街の様子も格別と言われるので来てみたいし、古く居心地のいいアパートメントで2,3週間暮らすようにも過ごしてみたい。 私が今回歩いたのは、主に歴史的建物やツーリストの集まるエリアだったから、綺麗な面しか見ていないのかもしれないが、途中で通った一般的な家々も暖かい雰囲気があった。 *** モントリオールは7年前に行ったきり。しかもその時は冷たい雨が降りしきり、寒さのあまり観光もそこそこにホテルに戻ったのだった。 今回も半分は小雨だったけれど、前回工事中でよく見れなかったノートルダム寺院を時間をかけてみることが出来た。オールドタウンの古い建物がやはり魅力的。 ノートルダム寺院を再訪。美しかった。。。 やはりここも路地が魅力的。 セントローレンス川沿いにも多くのアトラクションが。 (青白のテントはシルクドソレイユの本拠地) モントリオールの時計台と花火 (日替わりで各国が花火を