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この雪が終われば

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昨年末からたいして雪が降らず、極寒の気温の日も少なく、「冬じゃないみたいだね」と誰かと会うたび話していた今年の冬。春分の日をとっくに過ぎた今、なんと雪の日々が続いている。車の氷を削る朝が数日続くなんて、この冬中なかったことなのに。 ところで2月に日本へ行ってきた。今回は新潟の実家で親と過ごすことに専念したかったのでそうしたが、新潟の2月なんて雪の多いときだから覚悟して行ったら、そこでも雪が全然なく拍子抜け。 最後の最後、出発の前夜から雪が降り始めたときはやっと「普通の冬」を感じられたけど。 去年カナダはひどいインフレで食料品の価格が上がり、それに慣れてしまったせいか、日本のスーパーの品々の安さに驚いた。モノによっては日本でも値上がりしているんだろうけど、ちょっとした日常食ー納豆や豆腐、キノコとか100円未満で買えるのがうれしい。 金額だけでなく品揃えが豊富。これはカナダの中規模都市にいては手に入らない環境だ。納豆はチャイニーズスーパーで冷凍したのが入手できるが、円換算すると円安も手伝って500円近い(泣) ファストフードはあまり食べないものの、こちらではバーガーセットなんて2,000円くらいになる。 だから日本でラーメン600円とか、定食800円(しかも盛りがいい)とか見たときは「えええ、いいのこんなんで?」と罪悪感すら感じた。しかもカナダじゃなかなか食べられない日本の味。  年齢とともに身体がシンプルなものや和食系、醤油味を好んでいるので、やはり帰国の魅力は食べ物だ。 和菓子もここぞとばかりにゲット。(写真は新潟県新発田市の伝統的銘菓。成り始めの小さな茄子の砂糖漬け) ただしコンビニ製品やスーパーでの多くの加工品は除く。これはこれで添加物入り製品の多さには圧倒される。オーガニックやビーガン、ベジタリアン、グルテンフリー製品の豊富さならカナダの方が充実。  ところで今回母の携帯電話のプラン変更や、インターネット手続き、両親の確定申告等、事務的なこともやってきたが、こういう手続きは日本は効率が悪いのと、何かとサービス提供側の既得権益のせいで客側に不都合なことが多すぎる。まあこのへんの愚痴は際限なくなるからやめておこう。 しかし実家にはガラクタがたくさんある。懐かしくて取っておきたい気もするが、結局使わないしいつかは処分するんだよな。親が生きているうちにできるだけすっ

ナイヤガラ

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  カナダの名所と言えば、『ナイアガラの滝』が上位に上がるが、そういやこれまでナイアガラのことを書いたことがなかったような。(最近、自分が過去に何を実際に書いて何をまだ書いていなかったか憶えていない笑) もうカナダに来て10年になるのに書いていないとしたら、私は近況や心境をブログに書くことがほとんどだから、ベタな観光名所は頭に浮かばなかったのかも。あるいはもう何度も行ったから特別に感じなくなったか? では、過去のエントリと重複しているかもしれないけど思いつくままに書いてみよう。ネタばれになるので、いつか行こうと思っている方は今日はここでストップを。 * * * 車ですぐ行けちゃうからもう何度も行っている場所とはいえ、もちろん行けばその壮大さに毎回感動する。どちらかと言うと、吸い込まれそうで怖さを感じる。滝の脇の半洞窟から、滝の裏側をのぞくことも出来るがやはり「すごい」と「怖い」が交差する。 日本から知人友人が来た際に何度か連れて行き、霧の乙女号に乗ったが、乗るたびに滝つぼに吸い込まれるんじゃないかとビビっていた。船は何万回も出ているからそんなことはありえないとは思いつつ。ただし、滝にかかる虹は何度見ても美しい。二重の虹もよく見られる。 ちょっと別な滝の顔を見たければ、夜のライトアップや冬の滝の光景も悪くない。 実は、初めてナイアガラに行ったのは今の滞在が始まった当時でなく、旅行で来た90年代半ばだ。しかし買い物した店のことばかり憶えていて、滝自体のことを全然憶えていない!当時の写真によると、霧の乙女号にも乗ったが、船から滝を見た記憶がさっぱりない。 アメリカ側の滝 90年代にちょこっと寄っただけの土産屋のことは憶えていた。。。 やれやれ、その後カナダに住むことになり、再訪できて良かった。今はちゃんと滝の光景を憶えているから。 2回目訪問以降は、滝はもちろん、ニコラ・テスラの像や彼ゆかりの壮大な水力発電所、大きな橋の上の国境なども見どころであることがわかった。滝につながる河はとにかく崖が高く幅も広いから、河の景色だけでも圧倒される。 二コラ・テスラ、滝を臨む 大規模な水力発電所。河の向こうは米NY州。 橋の上の国境。 滝から車で15分ほど走ったところにあるナイヤガラ・オン・ザ・レイクというエリアはぶらぶら歩くのにいい。可愛いお店やレストランが並び、時計塔やクラシックな

2023年の終わりに

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少し前にニューヨークにさくっと行ってきた。 前回行ったのは5年前くらい?COVIDの間は行けなかったのは当然だが、「いつでもすぐに行ける距離」だと、つい延ばし延ばしにしちゃう。 この時期限定のロックフェラーセンターのツリー でも、秋の初め頃、かつての人気番組『Sex and The City』の続編『And Just Like That』を見ていて、無性に行きたくなったのだ。 SATC といえばセントラルパーク 到着直後は、地下鉄の乗り換えとか、以前の記憶を辿る「チューニング」で脳が少しバグったけど、移動を重ねるにつれ感覚が戻ってきた。 パンデミックの間に店や観光施設の入れ替わりはあったにせよ、街の雰囲気は変わっていなかった。 Macy'sのデコレーションもこの時期ならでは 知っている人とはあえて誰とも会わなかった。ほんの数日の滞在だし、今回は思い出の場所をメインに、ただただ歩きたかったから。 以前この荘厳な St. John the Divine近くに 住んでいた 時々宿題をした市立図書館 馴染みのストリートや駅。気持ちが「しっくり」きた。今は住んでいない場所だけど、時間や空間の差を感じなかった。単に自宅からちょこっと買い物に出かけてきた感覚。 トロントや今住んでいる町の方がまだ馴染みがない。ニューヨークにいた頃のように、頻繁に社会活動をしたり、出歩いていないからだろう。いまだにニューヨークの方がスイスイ動ける慣れた街なのだ。 かつての職場の近く、証券取引所 今回、ひとつ自分への贅沢はブロードウェイショウ。住んでいた頃は学生で余裕がなかったことはもちろん、正直あまり興味がなかった。 しかし、映画で『ハミルトン』を見てから、おお、これは舞台を観たい!と思い続けていて今回鑑賞。期待を裏切らない、感動のショウであった。 古く豪華なリチャード・ロジャース劇場 いくつかの美術館も回ったが、ニューヨークではとにかくいろんなタイプのエンタメやアーティストの才能を垣間見て刺激を受ける。こうやってユニークな創作物で多くの人を感動させるなんて! 自分が持たなかった世界だからこそ、憧れとやきもちのような気持ちが交差する。 自分の人生への悔いはないが、子どもの頃からアートな環境にいたら、あるいはもっと自分の感情や感覚に素直に従がえる文化にあったら、どうなっていたかな、なんて想像し

秋の森、秋の雲

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8月の終わりから徐々に始まった紅葉が、ピークを過ぎようとしている。  木によって色づくタイミングが違うから、早い木はもうすっかり落葉して枝だけに。 天気が良ければ冷気も気持ちいい。とにかく森を歩きたくなる季節だ。 しかし、紅葉のピークと晴天と週末のすべてが重なることはなかなか難しい。だから3つのうち2つでも重なれば GO !  今月は曇っていたけど、2度ほど自然保護区を歩いた。森の中は針葉樹も多いから街路樹のようにそれほど赤や黄色は見れないが、それだけに紅葉した木は際立って美しく見える。  朽ちた切り株にしっとりみっちり生えた深緑の苔。そこへ乾いたカラフルな葉が落ちているシーンはいつでも心に染み入る。  雨のあとはたくさんの種類のキノコも簡単に見つけられて楽しい。ニューヨーク時代は(食用)キノコ狩りによく行ったけど、今は撮影・鑑賞のみ。  美しいけど、鮮やかな色はおおうにして毒キノコ、、、 霊芝っぽいけどそうかな? 雨のあと、生えたばかりのベイビーきのこ。 これはおそらくサプリや健康食品で人気のターキーテール?(カワラ茸 ) ところで、曇っていたらいたで、ダイナミックな秋の雲を楽しむことができる。カナダは大都市以外はとにかく空が広いから、ものすごい迫力ある雲を空一面に見ることができる。  青空に浮かぶ真っ白な夏の雲もいいが、おどろおどろしい、凄みのある秋の灰色の雲もいい。  カナダは感謝祭も終わり、次のハロウィンが終わると、冬モードに入る。ハロウィンの頃に初雪が降ることも珍しくない。 パンプキン畑!(デコレーション用のでかいやつ) 冬時間への切り替えももうすぐだ。 あと、1,2回は秋の空と秋の森を楽しみたい。