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4月, 2018の投稿を表示しています

ロウニンが止まる時

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3年前に秋田犬のロウニン(浪人)が来てから、彼の散歩のため私も強制的に外を歩くことになった。 昨年春、たんぽぽ畑を歩くロウニン それまで、イベント的にトレッキングなどに出かけたとしても、こんなに日常的に(しかもロウニンが小さいうちは1日に数回も)散歩に出ることなぞ子どもの時以来! 仕事に集中していたり、雨が降っていたりすると、正直「ああ、面倒くさい」と思うこともあるが、相手は生き物、そんなことは言っていられない。 それに、ロウニンがいなきゃデスクに何時間も張り付いたまま、悶々と仕事をしているだけだから 、散歩は 私にとっていい運動・気分転換の機会でもあるのだ。 私のデスクの横で、散歩はまだかとしょっちゅうチラ見するロウニン。 しかし実際は、、、そこにはそれ以上の予期せぬ驚きや喜びがあった。 まず、秋生まれのロウニン、最初の2ヶ月は、ほぼ屋内で大事に育てられていた。だから外へ出て行動を広げ始めたのはまさにもらわれてきてから。つまり、ロウニンにとっては、外で 見るもの、触れるもの、嗅ぐもの、生まれて初めてのことだらけ! 例えば、初めての草花。初めての雪。初めての湖。恐る恐る近づいたり後ずさりしたり、匂いを嗅ぎながら確認したり、風で枯葉が舞っただけでびっくりして逃げ出したり。 初めて大きなぬいぐるみを見てしばし固まっていたロウニン。 初めての湖を見て腰がひけてるロウニン! 初めての「海苔」。しばらくじーっと見てた。 そして、その場その場に居合わせた私が気づいたことは、 他者が 体験する「人生初」の瞬間に立ち会うって、こちらにとってもスぺシャルだということ! 映画や本からもらう感動とは種類の違う、もっと本能的な喜び。自分の直接の体験じゃないのに、側にいる者が、何か新しいことを吸収していくときの知的な刺激を享受するような幸福感。 また、教えていないことをひとりでにやるのを見た瞬間も、「おお、これは最初から備わっている能力なんだ!」と感動したり。(例えば、ロウニンは散歩中にウンチをするとき、最初から自分で植え込みの陰に行って隠れてしたし、その後鼻を使って土や枯葉で自分のウンチを隠していた。) きっと赤ちゃんを育てる親や先生など教える

路地裏のパン教室でサワードウを学ぶ

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去年、初のパン焼きをして楽しくて、すぐに「第二弾やるぞ~」と思っていたのに、その直後から激務続きで半年以上も開いてしまった。 先日ようやくチャンスを得て二度目のトライが叶った。しかも、今回は「サワードウの種づくり」ワークショップに行ったところから。 リポートの前に、まず 『サワードウ(サワー種)』 とは、、、乳酸菌メインのパン種(膨張剤)で、名前の通り酸味があり、ロシアやドイツのライ麦ベースのいわゆる「黒パン」に使われている。 やせた土地で育つライ麦は、小麦よりグルテンが少ないせいで普通のイーストではあまり膨らまない。でもサワー種なら比較的膨らむそうだ。 膨らますと言っても、小麦+イーストの組合せに比べたらフカフカ感はなくて、ムッチリ詰まったヘヴィーなパンの仕上がりになるけど。 後述のワークショップの先生によるサワードウ・ブレッド。ずっしりして噛み応えがある。 さて、出かけたのは、トロント市内のやや外れの住宅街の中にあるオーガニック・ショップ。路地裏にひっそりとある、コープ(組合)運営のショップで、こじんまりしてるけど、こだわりが感じられるようないいお店。 まさに路地裏に向かって、、、 一般住宅の合間のこじんまりしたお店に到着 意識の高いお店の特徴のひとつ:計り売り。これはメープルシロップのタンク。 こちらで滅多に見ない亀の子タワシを発見!やるな~。 そこの傍らにある、スタッフ用の小さな部屋で、 10 人ほどがぎゅうぎゅう集まった。 講師はその店のメンバーで、元高校の数学の先生という男性。引退した今は、毎日のパンを常に手作りしているそうな。 ちなみに、ワークショップはパン焼きまではせず、あくまでもパン種(スターター)とパン生地の作り方の説明のみ。(材料はすべてオーガニック&ケミカルフリー) パン好きが集まってスターターづくりを体験。 スターターとは、いたって簡単。なんせ、好きな粉(全粒粉が望ましい。水の約6割)と水(水道水はダメ)を混ぜて一晩放置するだけなのだから。それだけで粉についていた菌や空気中にある数種の菌が反応して勝手に発酵を始め、サワー種が出来てしまう。 詳細は端折るが、そのスターターにあとは