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2017夏の終わり ~クリエイティブの意味・日蝕のマジック~

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朝晩の冷えた空気で木々の葉が色づき始め、ついに夏が完全に終わろうとしている。やっぱり夏って時間が過ぎるのが速い。 夏の終わりのパッツンパッツンのトマト 8月最終日の今日、写真を整理しながら気づいたのは、この夏はエネルギッシュに、でもどこか粛々と、本当に多種類のことをこなしたなあ、ということ。 でもそれは最初から狙ったわけじゃなく、身体が勝手に動いていた、という感じ。カナダの夏は短いから、「今しかない!」「休んでいる暇はない!」って意識があったんだと思う。 ざっと振り返ると、、、北のコテージに居る時は、もっぱら人に会わず集中してやるデスクワークや有機野菜の世話が中心だが、そのスキマ時間にハーブの乾燥や料理にいそしんだ。前々回書いた通り、自家製酵母、パン焼き、オーブン使用のデビューも実現。 庭からの新鮮なハーブ 旬のオンタリオ・ピーチでサラダ トロントオフィス側にいる時は、ミーティングやら手続きモノやらで市内をあちこち動きまわることに。でもその間にも、もう一度酵母起こしとパン焼きもやり、エクササイズやマッサージなんかも行き。 雨雲をバックにしたCNタワーもなかなかの迫力 時間の無駄を許さず、わずかなチャンスを目ざとく見つけて何かしら実行するのは本来の私のペース。言い換えると、忙しくなればなるほど私はいろんなことを効率良くでき、それによってさらにワクワク感が増すタイプ。 ここ数年のイレギュラーな生活はその感覚を鈍らせていたが、この夏、自分を忙しくすることで、自分が戻ってきたような懐かしさもあったりして。 そういや占いで(最近引用が多いな(笑)) 『8月は非常にクリエイティブ』 と書いてあった。 料理のレシピなどで確かにクリエイティブさを発揮したが(要は適当に作ったってこと!)、本当にクリエイティブだったのは、全体の 「時間の使い方」 そのものだったんだと思う。 さらに、時間を使う対象に 「自分の興味」 が伴えば鬼に金棒。相乗効果でいろんな歯車が合い始めて、楽しさと効率を同時に実現していくことになる。何をやるかはあまり重要でない。そういう状態下では、すべてがいいエネルギーを帯びてうまく回るのだ。 ところが。 北米の一大イベントだった 8

自分と繋がる時間

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夏の盛りに満開になる可愛いチコリの花。先週まで北の田舎道に咲き誇っていたが、昨日1週間ぶりに来てみたら、跡形もなく消えていた。秋がすぐそこまで来ている証拠だ。 夜は 10 ℃近い日もあり、すでに秋の虫の声も聞こえる。夏がいかに短いか、この時期、毎年実感させられる。 去年、それまで躊躇していたブログを始めようと思ったのも、こんなヒンヤリした夜だった。美しい月光の下でヨガをやりながら、何となく「タイミングが来た」ような気がした。 そして1年。長く書いていた NY 時代から数年のブランクがあり、自分の内面も変化していたので、正直続くかわからなかったが、結果して1周年を迎えることができた。 今日が 52 本目、つまりちょうど週に1本書いてきたことになる。実は、そのペースは意識して保っていたものだ。 それは、あまりにイレギュラーな生活・仕事時間の中で、何か定例で続けることによって、自分のリズムというものを作り出そうとした、ひとつの工夫であった。 事実、定例で何かやると、それらは生活の「軸」となり、スケジュールの組み方や集中力にメリハリがつく。 そしてその定例なものが「自分と繋がることのできるもの」ならば、メンタルにもいい効果だ。 それまでの数年、時間も空間も公私が混ざり、いろんな外野のことに振り回されていた私。 自分とキッチリ繋がることができない状態はある意味危険で、他人の意見に左右されたり、自分の決断を疑ったり、時間やお金を無駄に使ってしまったりの悪循環にはまる。 しかし今は、定期的にヨガやピラティスで心身をリフレッシュし、近所のカフェで To Do を整理、そしてブログを書くことで自分の気持ちや意志を確認し、不規則な環境の中でも、ある程度は自分と繋がることが出来るようになってきた。 ところで、 「自分と繋がる」 とは? それは、意識をどんどん掘り下げて、自分が本当に何をしたいか、あることについてどう思うか、などを自分自身に問いかけ、その答えに沿うこと。また、いろんな考えで混乱した時、自分の基準に戻って整理し、もう一度ポジショニングをするようなこと、だと思う。 そういった頭の中での問答は、誰もが、例えば運転中とか入浴中とか寝る直前にふと起きるもの

ナガネンノユメカナウ?(2) ~3つのデビューと新しい扉~

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(前回からの続き) さあ、私の <酵母・パン・オーブン> の3つのデビューがかかった挑戦、まずは約2週間前の酵母起こしからスタート!     1)天然酵母起こしデビュー! 天然酵母は、自然の果物や草などに付着しているものを自然発酵によって増殖させて取り出す。材料はシンプルで、無農薬果物(今回はリンゴ)、浄水、糖分(今回ははちみつ)だけ。 まず冷蔵庫で3 日冷やし、あとは常温で5、6 日ほど、時々空気を入れながら炭酸とアルコールが出てくるのを待つ。シュワシュワ~となったら酵母菌がマックスに増殖したサインでパン作りに最適な菌。(参考本: ウエダ家「酵母ごはん」 )   シュワシュワしてきたところ。この液体に酵母菌がたくさん! これだけ聞くと簡単そうだが、なんせ相手は目に見えない菌。いちいち道具の煮沸消毒や作業タイミングに気を遣う。数カ月前に失敗したため、今回は慎重に。 とのつもりが、なんと日数を数え違え、 一回冷蔵庫から出して時間が経ったものをまた戻す という暴挙に。もったいないからそのまま続行、繊細な菌相手にかなり強引。(笑) 経過は、、、イレギュラーなことをしたせいか、炭酸が強くない。でも6 日目を迎えたのでギャンブル的にパン作りに着手! 2)手作りパンデビュー! いきなりパンを焼くわけでなく、まずはパンの 元種作り というのをやる。酵母液と強力粉を少量ずつ混ぜて、一晩置き軽く発酵。それを継ぎ足して3回繰り返す。 以前ならこんな手の込んだこと、ぜっ~たい敬遠してた! ところが、2日目の朝、粉と水分が分離、かつ、酸っぱい異臭もしてきた。だから自分なりに室温に放置したりして 勝手にインターバルを変更。 (いいのかそれで!?) 結果、レシピ写真とはほど遠いが、 ゆるゆるの元種 が一応完成。 「これ、発酵してるのかな?」「変な菌が増殖しててお腹壊さないか?」との考えがよぎるが、とにかく一通りやってみたくてパン生地過程へ移行。 材料は、元種とその倍ほどの強力粉、水、キビ砂糖と塩。これだけ。 全部混ぜて手で捏ねること10 分。 思ったより弾力があって、伸ばすのに力がいる。でも、これが何だか 粘土遊び

ナガネンノユメカナウ? (1) ~ パンへの想い ~

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誰もが小さい頃、なりたい職業というのがあっただろう。といっても、その頃は知っている職業が少なく、まだ短い人生の中で出会ったことのある数少ない職業の中から選んでいたと思うが。例えば、先生、 保母さん、看護婦さん、電車の運転手あたり? 私も例に漏れず、小学校の先生がいいかな、なんて漠然と思っていたこともあったが、あるとき私の頭に新しい職業が閃いた。 それは、、、 パン屋さん! 子どもの頃、私の田舎には個人商店や小さなスーパーで「ヤマザ〇」かそれに似た類の工場系パンしかなかった。 ところが、小学校おそらく低学年のある時、近所に小さなパン屋さんが出来た。お店で焼いた出来立てのパンを何種類も並べていたそのパン屋さんは物凄く画期的に見え、実際にパンも美味しく、すぐに私のお気に入りの場所になった。 その店での 私の好物は 「たまごパン」 。コッペパンの真ん中にゆで卵サラダが入った、焼きそばパンと並ぶお惣菜パンの王道。今でこそ珍しいものではないが、出来立てのそれは私には特別に美味しく感じ、食べるたびに心をときめかせていた。   たまごをサンドしたパンは今でも大好き しかし、そのたまごパンは当時確か 120 円。小学生にとって 100 円を超える買い物は結構勇気がいる。 だから小学生なりに自制してたまごパンは毎回は買わず、 60 円とか 80 円のパンで我慢し(そのパン選びもまた楽し)4,5回おきにお小遣いを貯めてから、それ今だ!と、たまごパンを買いに行ったものだった。 そして私は思っていた。 「いつかパン屋さんになっていろんなパンを作って並べよう!」 「たまごパンを山ほど作って自分で食べよう!」 と。 おいおい、自分で食べるためのパン屋?とかそういう突っ込みは無しにして(笑)しょせん子どもの発想であって、要はパンを食べるのも、焼き立てパンが並んでいるのを見るのも大好き、ということだ。   並んでいる焼き立てパンは見るだけでうっとり、、、 そして時は流れ―― 多くの人がそうであるように、子どもの頃見た夢は現実とは別の場所にしまい込まれ、単なる記憶の一つと化した。 しかし、嗜好は変わらなかった。私はずっとパンが好きで、3食ともパンの日だってよくあった。 アメリカに行く