水、柄杓、北斗七星(2) 

日本の100均で買ったプラ製柄杓!便利!
(前回からのつづき)

私は今年、栽培中の野菜に水をやるためにしょっちゅう柄杓を握っていたが、夜は夜で犬の浪人の散歩で歩くたび、夜空の柄杓星=北斗七星をよく見ていた。

なんだか今年はやけに柄杓に縁があるなあ、と思いつつ。

星の位置というのは、見る時間が違えば変わってくるが、柄杓星と言われる北斗七星はとても見つけやすい。(それでしばしば北極星を見つけるためのガイドとも言われる。)

だから私もまず外に出ると、「柄杓、柄杓」と心でつぶやきながら、北斗七星を探してから他の星の位置やその時の大体の時間を知るのだった。

毎日見るものだから親近感がわき、柄杓星=北斗七星についてはいろいろネットで調べたりもした。世界各地から見える北斗七星はさまざまな伝承があって面白い。

ちなみに、北米の先住民たちは、北斗七星は森の精が空にぽいっと放り投げた熊であり、柄杓の柄の部分は、森の精が尻尾をつかんで振り回して伸びたから、と言われているそうな。

また、中国・日本では北極星や北斗七星を神と仰ぐ北辰信仰や妙見信仰がある。こちらは歴史も長く、深すぎてまだ多くを把握していない。

そうそう、ある夜、私はコテージのデッキで、月夜の下でヨガをやっていた。

何かわからないけどすごくいい気が満ちていて、終わってふと背後を振り向いたら、北斗七星が輝いていた。私は北斗七星を背負った形でヨガをやっていたことになる。

それで思い出したのが「破軍星旗」。

「破軍星旗」とは、北斗七星が逆さに描かれた旗で、北斗七星の一つである破軍星を背にして戦うと必ず勝つという中国の故事から来ている。戊辰戦争時に庄内藩・酒井玄蕃はこの「破軍星旗」を掲げて連勝を重ねたそうな。

そんな幸運を持つ星だから、ヨガの最中よい気分だったのかな?というのはこじつけにしても、北斗七星を背負えば、何となく御利益ありそう!?

*

さてさて、ちょいと取り留めなくなったが、こうして、水・柄杓・北斗七星のセットは、今年の春頃から何かにつけ意識に上っていたのだが、夏のある日、とても驚いたことがあった。

その日私はアメリカの友人から紹介された、あるトロント在住の女性に会った。私の仕事があまりにイレギュラーで、「こちらでなかなか、しかも話が合いそうな友達を見つける機会がない!」なんて言ってたら紹介してくれた同世代の女性ゆえ、嬉しくて初めて会ったのにお茶を飲みながらいろいろ話した。

話しの流れで、私が「カナダでいろんな想いが湧いてきたから、ブログでも書き始めようかなと思ってる。」なんて話したら、彼女から返ってきた答えはこうだった。

「それは柄杓ね。」

、、は?、、今、なんと?

「柄杓は本来茶道において、水を注ぐだけでなく、「知識を注ぐ」という意味合いも持っているの。文章を書くという行為は、あなたの知識の泉から、柄杓で知識の水を人々に与えていくようなもの。」

は?柄杓?水?

「そういう人は、実際に身体のどこかにホクロが柄杓型に並んでいるのよ。私の友達もあるけど、あなたはほら、顔にあるじゃない。」

えええっ、そうなの?

幼少期から太陽の下にいるのが好きな私の顔はシミそばかすだらけ。しかし目立つホクロを辿ると確かに柄杓型、、、。

「書くことはきっとあなたに合っているわよ。」

そういってくれたその女性は、実はチャネリングが出来る方である。おしゃべりの途中、時々直接私よりも、まるで私の背後と話していたような感もあったが、とにかく彼女の方から突然「柄杓」というキーワードが出てきて本当にびっくりした。

(実は、彼女と合う前日、私は何の脈絡もなく突然茶道のシーンが頭に浮かび、「ああ、美味しい抹茶飲みたいなあ~。」なんて思っていたから、それもびっくり。)

実際は、私には人様に注ぐ知識は到底ない。むしろ無知を恥じるくらいだ。

しかし、とにかく書くことが自分に対するメディテーションでありヒーリングであり、排泄・浄化作用のようなものだから、まず始めるだけ始めてみよう、そう思って数週間後にこのブログを書きだした。

書き出してみて、、、彼女の言う「知識の泉」とは、私が知っていることを一方的に教えるようなものでなく、私のつたない思考や考察そのものを書くことで、誰かも一緒に考えてくれるような、あるいは、その人が何かに気づくきっかけになるような、そんな種類のものではないかと感じている。

また、書くこと(知識の水を注ぐこと)で、私自身がいろんな気づき(さらなる知識の水)を得ている(=水の循環)とも言える。

*

水、柄杓、北斗七星。

北に輝く星のガイドによって、水を注ぎ、愛を注ぎ、知識を注ぐ。シンボリックで示唆的なイメージ、、、。今年生まれたそんなFlow(流れ)は、どんな風に来年へつながるだろう?ちょっと楽しみだな。 

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