カナディアン・ロッキーへ

カナダ生活も早10数年経つが、まだ行ったことがなかった名所のひとつがカナディアン・ロッキー。

飛行機で数時間で行けるものの、毎年日本へ行くし、長期休暇は他の長旅に当てたりして、この中距離&数日のフライトの旅って、今までなんとなく機会がめぐってこなかった。

しかし、この夏ようやく訪問!一年を通して常に人気の観光地・バンフ(アルバータ州)とジャスパー(ブリティッシュ・コロンビア州)をメインに、要所を回ることができた。



トロントからカルガリーまで3.5時間くらいだったかな?2時間の時差があるのではっきり覚えていないけど、まあ日本行きに比べたらずっと近い。


カルガリーに着陸する前の景色はフラットで農地が多い印象を受けたが、アルバータ州の主要都市カルガリーとエドモントンの周囲は、近年の人口増で街がどんどん大きくなっている。


しかし今回は山への旅だからカルガリー市内は一切寄らず、良く整ったハイウェイでまずはバンフへ向かう。


途中、小さな町ながらここのところ人気のキャンモアに立ち寄ったが、かなりの賑わい。周囲に山が迫る中、ユニークな店やレストランが並び、いい雰囲気だった。


サイクリングやハイキングの拠点でもある。新しいコンドミニアムの工事現場をいくつかみたから、この街はじわじわと大きくなっていくのだろう。ちなみにここで早速アルバータ・ビーフ100%のバーガーを食べ、ローカルフードを満喫!


キャンモアからバンフへ向かう道は、高い山が次々に現れ、ロッキーに来たことを実感。




ところで、私の故郷は三方を山に囲まれ、自分の部屋から山が見えることはもちろん、外に出ていれば常に山が見える。近い山と遠い山で様子が違う。


秋は紅葉と冠雪を同時に見れたものだ。また、同じ山でも天気によって近く見えたり遠く見えたり。故郷の町でなくとも、日本はどこに行っても山だらけ。


しかし今私が住んでいるオンタリオ州南西部はとにかくだだっ広くてフラットで山が全然ない。近所にファミリー・スキー場があるがはっきり言って「丘」程度。


だから、カナダでも山を見ること自体は、本来の馴染みの場所に来たような感覚。


しかし、緑豊かな日本の山との大きな違いは、その名の通り、「Rocky=岩だらけ」であること。また大小の山の数とそれらが連なる広さはさすがに世界級で圧倒された。




そしてここはエメラルドグリーンの湖の美しさでも有名。絵画やカレンダーでその風景がよく使われる、バンフのモレーン湖、ペイトー湖、ルイーズ湖、どれも本当に美しかった。





見て複雑な心境になった風景もある。ひとつは氷河。


氷河がごく近くで見られる公園に立ち寄ったが、『1950年』『1980』といった数十年ごとの立て看板が、以前氷河がそこまであったことを知らせ、かなりの速度で氷河が溶けていることが一目瞭然だった。




もうひとつはジャスパーの街と周囲の山。ジャスパーは去年大規模な山火事に襲われ、かなりのエリアが焼失。焦げたままの木が山々に残っていて、新しい緑が覆う日が来るのは相当先だろう。(とても人の手で伐採できる規模ではない)



世界的観光地だけに、その経済的打撃も大きい。街は半分復活していたが、あちこちに臨時のトレイラーハウスが連なった避難所がいまだ残っていた。


以前そこにあったものがごっそりもっていかれた非現実な焼け跡は、東日本大震災のあとに東北を訪れた時の風景や感情を思い起こさせた。



山や森の多いカナダでは、山火事が毎年あちこちで起こり、私のいるオンタリオ州の北部でも多い。今年は隣のマニトバ州の山火事が深刻で、煙が広範囲に広がり、太陽をうすくさえぎる日が何度もあった。


さて、旅の話に戻ると、ジャスパーを西に行ったところに、カナディアン・ロッキーの最高峰マウント・ロブソンがある。その高さは3,954mと、富士山より少し高い。常に雲がかかっているがそれがまたいろんな表情を出していい。




マウント・ロブソンのメインのハイキングコースと美しい景色で有名なバーグ湖へは、キャンプをしながら数日かけて行く長いコース。そこまでの体力と装備はないので、短いコースを歩いた。そこで見たキニー湖は、ひっそりとして美しかった。



ちなみにマウント・ロブソンはブリティッシュ・コロンビア州で、ジャスパーと比較的近いのにタイムゾーンを越えるために1時間の時差がある。(オンタリオから見れば3時間)これを忘れて、旅の予定が一部狂ってしまった。


前夜、同じブリティッシュ・コロンビア州の別なエリアに泊まったが、そこはアルバータ州のタイムゾーンに属するエリアで時差なし。うーん、紛らわしい!だからマウント・ロブソンで時差があること、頭から抜けていたのだ。



ところで、カナディアン・ロッキーで怖いことのひとつは、熊。狂暴とされるグリズリー・ベアがよく出没する地帯なのだ。さすがに怖いので、ベア・スプレーを携帯しながら人の多いハイキングコースだけを選んで歩いた。



ちなみにバンフの現地レンジャー(公園ガイド)から聞いたが、熊用の鈴は実は効果がないどころか、熊を引き寄せる音であるそうだ。わざわざ旅行前、アマゾンで鈴を買って行ったのに!と思ったが、命に係わる情報の方が大事。鈴は使わないことにした。

レンジャーによると、人の声がもっとも効果的で、大きな人の声を聞けば、熊は遠ざかろうとするとのこと。なぜ人の声かというと、普段山の中では聞かない音だから。


鈴は鳥の声にも聞こえるが、人の声は自然界では異質な音。だから熊は本能的に避けようとするそうだ。


幸い熊に出会うことはなかったが、カナディアン・ロッキーならではの大きなエルクやマウンテンゴート(ヤギ)、オオカミの子ども、リスに似たマーモットを目撃することができた。



そうそう、カナダで初の温泉に入れたことも嬉しかった!天然のラジウム温泉。夏だから水のプールとお湯のプールがあったが、もちろんお湯にずっと浸かった!



旅を通して一番感動したのは、湖や川の水の色かな。なぜあれほどまで青いのかググってみたら、、、、


”カナディアンロッキーの湖や川の水が青く見えるのは、氷河が削った岩粉(ロックフラワー)が水中に浮遊し、太陽光が当たると青い光を強く反射するためです。”



昨年行ったスイス。同じく氷河が残るアルプスでも、湖や川の色が同じ美しい青をしていた。


いつか氷河が溶けたら水の色も変わってしまうのか?自分が生きているうちは起こらないにせよ、ずっとこの美しい色を保ってほしいと願ってしまう。




広い、高いカナディアンロッキー。一度の旅ではとても回りきれないが、カナダにいる限りまた来るだろうと思っている。有名どころはだいぶ回ったので、次回は一か所に落ち着いて、短いトレイルや小さな湖を回りたい気がする。


ちなみに、、、旅のあと、2時間の時差なんて軽いと侮っていたら、意外にも一週間くらい引きずった。日本との時差の方が断然大きいのに、身体が微妙にオンタリオ時間についていけなかった。




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