カナダの短い収穫シーズン
夏の終わりごろから、オンタリオ・ピーチを皮切りに、あちこちのファーマーズマーケットが充実し始める。私の最も好きなシーズンのひとつだ。
カナダは冬がながーい分、春・夏・秋がすごく短い。収穫された野菜や果物がマーケットで売られるのも9月がメインで、10月2週目のサンクスギビング(感謝祭)の週末を最後に店を閉めるところも多い。
現に、10月になると朝は2,3℃となり、畑の葉物は低温でダメージを受ける。私の畑の野菜も、ピーマンなどもう少しいけるかなと思っていたが、葉が霜でやられ、残るはケールとキャベツだけになった。いつ初雪が到来してもおかしくない。
だから旬の野菜を新鮮なときに買うなら、また、バラエティが見たいなら9月後半がベスト。大好きなキノコも登場するし!
かといって一度に食べきれないから量は買えない。秋がもう少し長いと、採りたての野菜がもっと楽しめるんだけどなあ。
今年は自分でも野菜を育てていたから、一時的に冷蔵庫が野菜過剰となった。特にトマト!
採れ始めると毎日結構な量が採れ、サラダに使う程度じゃ到底追いつかない。パスタソースやスープで使っても、同じ量がまた翌日採れたり。だいぶ人にあげたと思っても、1ヶ月くらい採れ続けるものだから、トマトのせいで私は忙しくなる。
まあトマトは冷凍できるからいいんだけどね。トマトソースを煮詰めて消毒した瓶に詰めて熟成、、、って時間はないので、あとで使いやすいようにせめてカットして冷凍、あるいはシンプルに味付けした万能トマトソースを冷凍。ミニトマトはそのままでオッケーだから便利。
同じコミュニティーガーデンにいるメンバーの何人かは、冷凍保存したくとも、冷凍庫のスペースが足りず、余剰トマトをフードバンクに寄付していたっけ。
コミュニティガーデンは今月末までに収穫の終わった野菜や支柱や道具を片付け、クリーンナップすることになっている。半数の人がすでに土の上に藁を敷いたりマルチで覆ったりして冬支度。市が用意した水道も今月末で止まる。
冬の間も冬野菜を植えたい人は自由に使っていいのだが、ニンニクを来春向けに仕込んでおくくらい。なんせ冬は氷点下20数度で土はガッチガチに凍るから。
日本では大根、白菜、ネギなど、冬に美味しく甘く育つ野菜があるが、こちらでは難しい。作業をするにも寒すぎる!
この辺は、システマティックに大規模にやっているところは別として、日本ほどグリーンハウスも無い。極寒の地で暖房をガンガンかけないといけないから、ナンセンスなのだろう。
さて、10月のファーマーズマーケットは感謝祭とハロウィン向けのパンプキンが主役。飾り用の小さくてカラフルなパンプキンはとっても可愛い。巨大パンプキンはハロウィンのランタン用。
料理用にはさまざまな種類のスクワッシュが出るが、濃厚な日本のカボチャもちゃんと『Kabocha (カボチャ)』と日本語が商品名となり売られているが、日本で買うカボチャほどの濃い味はしない。あの金時カボチャ、金時芋のほくほくさと甘さが恋しい。
11月になると、多くのファーマーズマーケットはクローズ。開いていても、ポテト、ビーツ、人参などの根菜とニンニク、そしてジャムやはちみつ、ピクルスなど保存が効く食品や手芸・工芸品がメインとなり、ちょっと色彩に欠け、マーケットならではの活気や興奮度が落ちる。
でも焼きたてパンや美味しいチーズを求めて、やっぱりどこか開いていると寄っちゃうだよねえ。
さて、私も自分の畑の冬支度をしなくては。片付けながら、来年は何を植えようか考えるのだ。ひとつ決まっていることは、トマトの苗の数を減らすこと。笑
そうそう、先日自分の育てた紫キャベツと人参でマリネを作っていたら、「おお、ハロウィンカラーではないか!」と気づき、その偶然にひとりニンマリしていた。

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