オンタリオの地ビール

私のいるオンタリオ州は、ビール醸造所がたくさんある。元々のイギリス文化の影響もあるだろうし、農村部にドイツ移民が多いせいもあるかも?州南西部のドイツ移民の多いエリアではオクトーバー・フェストも開かれる。

そして近年では、小規模ないわゆる「マイクロ・ブリューワリー」「クラフト・ブリューワリー」がすごい勢いで増えているようだ。

あるブリュワリーのバーで。奥に醸造タンクが。

リカーショップの地元クラフトビールのコーナーに行くと、ものすごく種類があって驚く。缶に描かれているデザインも個性的。しかも商品が頻繁に入れ替わるので、行くたびに新しいビールに出会う。

秋はパンプキン味が登場。

そうそう、この前、ビール関連の記事をネットで見ていたら、「リンダ・リンダ」と日本語でプリントされたビールを発見!リンダ・リンダってあの、ブルーハーツの??


ざっと調べたら、トロント東部のプリンス・エドワード郡(赤毛のアンの「プリンス・エドワード島ではない)にある「Persons Brewery」の、柚子をベースにした商品だったのだが、なんと、実際にブルーハーツのヒット曲へのオマージュとして生まれたそうだ。

でも、なぜ「リンダ・リンダ」?そこまではわからなかったが、醸造者はあくまでもカナディアン。しかしビールの名前といい、柚子を使うところといい、何かしら日本と関りがあったのだろう。トロントのあるお寿司屋さんでこのビールを出している店もあるし。

ところで柚子ベースのビールは人気なのか、他のメーカーでもそれを見つけた。

トロントから北へ2,3時間行ったところに「Muskoka(マスコーカ)」という、森と湖のオールシーズン・リゾートがあるが、そこの醸造所「Muskoka Brewery」が出した柚子ビール。

なんと、フレーバーのベースである「柚子」とトロントで練習しているスケートの羽生弦選手の「ゆず」をかけてのネーミングだそう。というのも、ここの醸造所には、羽生選手のコーチ、ブライアン・アーサー氏の甥っこが勤めているから。


※写真はこの記事から。アーサーコーチの甥っ子も登場するビデオもあり。

All Eyes on Yuzu(すべての目がYuzuに注がれている、の意)」というビール名が心憎い。しかし最初から期間限定だったか、あまりの人気で製造が追いつかなかったか(日本や韓国から注文が殺到したらしい)で、今は生産していないようだ。

もう一つは、これもトロント東のブリューワリー「Radical Road」が出している柚子ビール。比較的どのリカーショップでも売っていて入手しやすい。試しに飲んでみたら、さっぱりしていてすごく飲みやすい!柚子ビールがやや流行っているのもわかる気がする。
 
これは美味しかった!

と、ここまでは柚子ネタだけど、他にもいろんなフレーバーのビールが。

花や果物をベースにしたもの

ブラックフォレストケーキ(ダークチェリーを使ったヨーロッパのケーキ)味のビール。美味しいとは思えないけど、好奇心でつい買ってしまった。まだ飲んでいない、、、。

洋ナシやりんごのサイダー(発泡酒)。アルコール入りなのでビールコーナーに置いてある。
  
チョコレートはまだしもバナナテイストのビールは想像つかん、、、。

味としては迷うほどあるから、時々ビールの名前や缶のイラストで選んだりもする。

動物や自然等、カナダネタやローカル色を前面に出すビールは多い。

先住民の言葉を冠したビール。
 
鹿や熊、ビーバーのモチーフはよく見る。


動物の他、カナディアン・グース(ガチョウ)や針葉樹の絵も。

カナダの森でよく見るキツネのモチーフ。

なぜか宇宙的なイラストも多し。



ミステリアス系も、、、。 



「これがビール缶の絵?」と思うようなイラストも、、、。日本じゃありえなそう!



オーガニックやビーガンを前面に出した商品も結構あるし、キュートな絵柄も。

グルテンフリー、Non-GMOのビーガン向け発泡酒

今の季節はリンゴ発泡酒が多い。デザインの色が可愛い。

ポップなイラストも。

ところで今日、偶然にもテレビでビールのニュースを見た。食品廃棄を減らす活動をしているNPO「Food Bank」が、まだ食べられるけど廃棄行きになったパンを使ってビールを作るというもの。発酵モノだもの、確かに菌を利用できる。

マイクロ・ブリュワリーが増えて個性的なビールを楽しめるのもいいけど、こうやって社会問題に取り組むビールもなかなかいいなと思った。

今は私は滅多にアルコールを飲まなくなったけど、飲む時はローカルのいろんな味を楽しみたいと思っている。

アイルランドの祝日セント・パットリックデーの頃に出ていたビール。デストロイヤー風仮面の額にシンボルのクローバーが。

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