路地裏のパン教室でサワードウを学ぶ
先日ようやくチャンスを得て二度目のトライが叶った。しかも、今回は「サワードウの種づくり」ワークショップに行ったところから。
リポートの前に、まず『サワードウ(サワー種)』とは、、、乳酸菌メインのパン種(膨張剤)で、名前の通り酸味があり、ロシアやドイツのライ麦ベースのいわゆる「黒パン」に使われている。
やせた土地で育つライ麦は、小麦よりグルテンが少ないせいで普通のイーストではあまり膨らまない。でもサワー種なら比較的膨らむそうだ。
膨らますと言っても、小麦+イーストの組合せに比べたらフカフカ感はなくて、ムッチリ詰まったヘヴィーなパンの仕上がりになるけど。
後述のワークショップの先生によるサワードウ・ブレッド。ずっしりして噛み応えがある。 |
さて、出かけたのは、トロント市内のやや外れの住宅街の中にあるオーガニック・ショップ。路地裏にひっそりとある、コープ(組合)運営のショップで、こじんまりしてるけど、こだわりが感じられるようないいお店。
まさに路地裏に向かって、、、 |
一般住宅の合間のこじんまりしたお店に到着 |
意識の高いお店の特徴のひとつ:計り売り。これはメープルシロップのタンク。 |
こちらで滅多に見ない亀の子タワシを発見!やるな~。 |
そこの傍らにある、スタッフ用の小さな部屋で、10人ほどがぎゅうぎゅう集まった。
講師はその店のメンバーで、元高校の数学の先生という男性。引退した今は、毎日のパンを常に手作りしているそうな。
ちなみに、ワークショップはパン焼きまではせず、あくまでもパン種(スターター)とパン生地の作り方の説明のみ。(材料はすべてオーガニック&ケミカルフリー)
パン好きが集まってスターターづくりを体験。 |
スターターとは、いたって簡単。なんせ、好きな粉(全粒粉が望ましい。水の約6割)と水(水道水はダメ)を混ぜて一晩放置するだけなのだから。それだけで粉についていた菌や空気中にある数種の菌が反応して勝手に発酵を始め、サワー種が出来てしまう。
詳細は端折るが、そのスターターにあとは分量の粉と水と塩を混ぜてまた一晩置けばパン生地の出来上がり。
材料もプロセスもシンプルだけど、それでも、みんなで和気あいあいとその過程を一緒にやるのは楽しかったな。ペーパーで読むより、実際に手で携わると頭に入るし。
できた生地を前に、型にサンフラワーオイルを塗ってオーツ(エン麦)を敷いたところ。 |
お土産は先生が作ったスターター。あらかじめ持ってきた小瓶に少しずつ分けて持ち帰った。さすがは先生のスターター、泡が出て菌がとても活発。
しかし、持ち帰ってからまた仕事が忙しくなり、スターターを冷蔵庫に放置すること1ヶ月以上、、、。一応2ヶ月くらいはもつと言われていたが、本当に大丈夫か、、?
ようやく時間が出来て瓶を開けたら、当初よりも弾力がなく、ゆる~くなって、香りも弱くなっていた。でも腐臭ではないからギリギリいけるかも?
迷ったけれど、せっかく先生からもらったものだから、ダメもとで焼いてみることにした。粉と水と塩を足して、まずはパン生地作り。
一晩寝かせたあとは、一応発酵したようだが、かなりゆるい生地が出来ていた。若干粉を足して捏ねてみると、思ったより弾力が出てほっとした。菌はまだ生きていたのだ!
成型しても、やっぱり生地がゆるめなのでじわじわと横に広がる。結局ピタパンのようなフラットな形になっちゃった!そのまま強引にオーブンに。
というか、初心者のくせに前回同様、かなり適当に作ってる。そもそも材料をキッチリ計っていないし。(←問題外)
敷いた油も多すぎて、接していた底が揚げパンのようになってしまったけど、一応完成!
ありゃりゃ、底面が揚げパンのようになっちゃった~。 |
サワードウはそれほど膨らまないから、どこまでが成功でどこまでが失敗かもわからないけど、去年よりは少しはマシに焼けたぞ!ちゃんと香ばしくて美味しかった!
見てくれは悪いけど、外はカリっと、中はムッチリ。 |
超いい加減な私のパン作り。しかも、初回:天然酵母、2回目:手作りサワードウ、と、ドライ・イーストや白小麦を使わない、やや難しいパンからチャンレンジしている無謀さ、、、。
しかも製菓やパン作りは、本来きっちり計ってきっちり手順に従うべきなのに、「同じものは二度と作れない」即興的・実験的プロセスにしてしまっている私!
さて第三弾は何にしようかな?フツーの、ベーシックな丸パンとか、きっと焼かないだろうな(笑)
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