雨のモントリオール(不完全燃焼編)

トロントのあるオンタリオ州の東隣はケベック州。そこはフランス文化が息づき、フランス語が主で使われている。最大都市モントリオールは、そのヨーロピアンな街並みなどが好まれ、観光地として人気だ。



私もとても興味があって、2年ほど前に初めて訪れた。そのことをブログに残していなかったのだが、行ったのはちょうど本格的に冬に突入した今頃、11月終わりだったので、ふと思い出して今さら書こうとしている。

当時ブログに書かなかったのは、その旅が不完全燃焼に終わったから。なぜなら、

1)そもそも、とあるマイレージの使用期限が眼前に迫っていて、急遽決めた旅行だった。

2)仕事の都合で、国内近距離かつ、ほんの23日(しかも初日は夜到着につき正味2日)で行ける場所に限定されており、フライト約1時間で着くモントリオールが一番手頃だった。

3)行くことは決めたものの、訪問スポットを事前リサーチするヒマはなかった。

4)行ったら行ったで、滞在中ずっと雨だった(泣)。濃い霧も出たうえ、ものすごく冷えていた。

5)滞在中、急なタスクが入り、時々ホテルかカフェで仕事をする羽目になった。


 「じゃあ行くなよー!」って自分で言いたくなるくらい条件が悪かったが、マイルを無駄にしたくなかったのと、ちょっと家から離れて気分転換したかったこともある。「何がなんでも、どうしても行きたい!」って時はあるのだ。

本当は私だって、初モントリオールは万全の体制で行きたかったが、とにかくそんな状況の中、無理やり決行。

それだけ短時間となると、回れる場所は限られている。古いヨーロッパ風の建物が並び、多くの観光客が訪れる旧市街にホテルを取り、そこからすぐに行けるところだけ行くことにした。


朝。まずはどこかカフェで朝食をとるため、少し歩いた。

いかにもフレンチな可愛いカフェを見つけ、ぶらりと入った。おお、私の大好物のアーモンド・クロワッサンがあるではないか!迷わず注文したが、デカい!


大きすぎて食べきれなかったのだが、バターと砂糖たっぷりの濃厚なクロワッサンはとても美味しく、空腹の私を満足させた。あとで知ったが、この店かなり有名な店だった!

355 Place Royale, Montreal, QC H2Y 2V3


さて、胃が満足したところで、目指すは何といっても、有名なノートルダム大聖堂。

本家パリの大聖堂より質素、とは聞いていたが、それでも瀟洒にして荘厳な聖堂、さすがの美しさ!ここは大きなパイプオルガンがあることでも有名。

平日かつ雨だからか観光客は少なく、静かにじっくりと、時々ベンチに座ったりして、建物内を見ることが出来た。


装飾の中に、何となくアジアっぽく見えるデザインがあったが(あくまでも私の印象)、いずれにせよ聖なる場というのは、宗教が違っても、漂う雰囲気というのはどことなく似通っている。



大聖堂を出て、さて、美術館へ行くか、川岸に行ってみるか考えたが、結局そのまま旧市街をぶらつくことに。街並みを楽しむのだってアリだから。


しかし、氷雨が降りしきり、とにかく寒い!メールを使う必要もあって、再びカフェへ。

ちょっと歩くと可愛いカフェがあるから嬉しい。今度は入ったカフェは、建物こそ古いが、テーブルセットやディスプレイは今風。


窓際に座っていた女性はアートスクールの学生なのか、仕事なのか、スケッチブックを広げて絵を描いていた。その姿がクラシックな窓枠とマッチしていて、彼女自身が「絵」になっていた。


その後また街を歩き、可愛いお店をいくつか覗いたが、大雨になってしまい、残念、ホテルに戻った。

それでも、夜に雨が止んだ隙に、すかさずまた散歩。クリスマスの準備にいそしむ町のライトが、どこもかしこも美しかった。






ところで、フレンチな街に行くなら、必ず食べたいと思っていたのが、美味しいバゲット。それで、二日目の朝はパン屋を求めてうろうろ。そして、見つけたのが、アンティークショップか工芸アトリエと見まがう雰囲気のパン屋さん。



私の英語もすんなり通じなかったが、店員さんのフレンチ訛りの英語も非常にわかりづらかった。(笑)

お目当てのバゲットは抜群。私としたことが、パンの写真を残していなかったのだが、パリパリかつ噛むとコクがあって、期待通りのバゲットだった。

この日は、仕事が入ってしまい、また、どちらにせよ顔が凍るかと思うくらいの寒さで歩くのも大変だったので、ほぼホテルにいた。居心地のいい部屋だったから幸いだったが、、、。

そんなこんなでもう帰る時間。ええーっ、結局、大聖堂とカフェにしか行っていない!

それはそれでいい時間だったのだが、他の観光地はおろか、モントリオール・ベーグルやフレンチ・クレープも試していない!他にも美味しいものたくさんあるはず!ああ、この雨と寒さがなかったら、、、。



ということで、不完全燃焼だった初モントリオール。行こうと思えばすぐ行けるのだから、この雪辱戦はそのうち果たそう。もう少し暖かい時、あるいは冬に来るなら、寒さを前提にもっと綿密な計画をたてて、、、。



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